教科のつまずき小学1〜2年生

時計が読めない理由と教え方の順番。針の混乱をほどく3つのステップ

この記事でわかること

時計が読めない原因は何ですか
短い針と長い針で数字の読み方が異なることや、針の進みに伴って短い針が次の数字の近くまでずれることが主な原因です。2つの異なるルールが1つの文字盤にあるため混乱します。
時計は何から教えればいいですか
まずは長い針を動かさず、短い針だけを見て「何時ちょうど」を読むことから始めます。慣れてきたら「何時半」、その次に長い針の5分刻みへと少しずつ段階を進めると定着します。
時計の読み間違いを減らすには
数字と数字のあいだを「手前の数字のお部屋」と見立てて教えるのが有効です。短い針が次の数字に近づいていても手前の数字を読むルールを、色の塗り分けなどで視覚的に伝えます。

時計の読み方で子どもがつまずく2つの理由

時計の文字盤には、子どもにとって混乱しやすい仕掛けが2つあります。1つ目は、短い針と長い針で指している数字の意味が全く異なることです。短い針が「1」を指すと1時ですが、長い針が「1」を指すと5分になります。1つの盤面に異なる2つのルールが同居しているため、どちらをどう読めばよいのか迷ってしまいます。

2つ目は、短い針が数字と数字のあいだを動くことです。たとえば7時50分のとき、短い針はほぼ「8」の近くにあります。これを見た子どもが「8時50分」と読んでしまうのは、とても自然なことです。針の動き方を段階的に理解していく必要があります。

ステップ1:長い針を固定して「何時」だけを読む

時計の練習を始めるときは、まず長い針の存在を忘れるところから進めます。長い針を「12」に固定した状態で、短い針だけを動かします。短い針が指す数字をそのまま読む練習を重ねて、「何時ちょうど」の感覚をつかみます。

「何時ちょうど」が読めるようになったら、次は長い針を「6」に固定して「何時半」を読みます。このとき、短い針が2つの数字のあいだに来ることに気づくはずです。「前の数字の部屋にまだいるね」と声をかけ、あいだにあるときは手前の数字を読むルールをやさしく伝えます。

ステップ2:長い針の「5とび」を生活時間と結びつける

「何時」と「何時半」が読めるようになったら、長い針の読み方に進みます。いきなり1分刻みの目盛を読むのではなく、5、10、15といった5とびの数え方を使います。文字盤の外側に「5、10、15…」と分を書いた補助シートを貼る方法もあります。

時計の読みは、机の上の勉強よりも生活リズムと結びつけると定着しやすくなります。長い針が「4」になったらおやつにしようというように、予定の時刻を予告する声かけをします。子ども自身が時計を見て行動する機会が増えると、数字と時間が自然につながっていきます。

ステップ3:「短い針のお部屋」を意識して何時何分を読む

最後の段階として、何時何分をあわせて読みます。ここで役立つのが「お部屋」の考え方です。文字盤の数字と数字のあいだを色分けし、「1から2のあいだは、1のお部屋」と見立てます。

短い針がお部屋のどこにいても、次の数字を超えるまでは手前の数字であることを確認します。そのうえで、長い針が指す分を読みます。短い針から順番に確認する癖をつけることで、7時50分を8時50分と読み間違えるつまずきを減らせます。

時計が読めるようになる3つの手順
  1. 何時と何時半長い針は固定して短い針を読む
  2. 5分刻みの予告生活の予定と針の位置を結ぶ
  3. お部屋の確認短い針が手前にあるか確かめる